2020年11月30日月曜日

ザル入り黒松 (11)

こんにちは、盆栽なんごくです。 



ザル入り黒松のお話。



こちらも実生して3年目になります。


葉がモサモサと茂っているので葉抜きをしておきました。


足元の葉はあまり触っていません。
葉抜きは徒長枝を中心にやりました。

ところで、ふと思ったのですが…。
ザルに入れるのは良いものの、太りに応じてザルを大きくするか二重鉢にしておく方が良いみたいです。


今年は秋の太りをあまり得られませんでした。
たぶん根が伸びなかったことも原因の一つかと。

逆に太ったのは12cmポット入りの黒松です。
根が伸びる余裕があったのでしょう。夏を過ぎてみるみる太くなってきました。


実生2年目までは今のサイズで良かったのですが、3年目には一回り鉢を緩めておくほうがよろしいかと思います。
ザルの利点としては細かい根が出来る点にあります。

ただ、太りだけを考えるなら12cm~15cmポットでも大して変わらないような気がしますね…。


通気性を考えると駄温鉢でも十分かと。



ともあれ、ザル培養は一度やってみると楽しいものです。




 では、また。




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2020年11月28日土曜日

黒松の葉抜き (36)

こんにちは、盆栽なんごくです。 



冬のお仕事です。


まだ九州南部は暖かいですが、今のうちにやっておきましょう。

このまま作ると来年の芽切りでは間延びしてしまいます。
先端の芽付近だけ葉を残して取ってしまいましょう。




枝元の芽に力を付けるための葉抜きです。
小さな芽を大切に育てていきます。
樹勢が良ければフトコロに新しい芽が吹いてくることもあります。
長い枝は太らせるために使って、そのうち剪定する予定です。





葉抜きをするとちょっと寂しい姿になりますが、やっておかないと長い枝だけが生き残ることになります。
葉抜きは黒松を小さく作るうえで重要な仕事ですね。

あせらずゆっくり作っていきましょう。



では、また。




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2020年11月27日金曜日

品種の札は大切に

こんにちは、盆栽なんごくです。 



ちゃんと表示しないと分からなくなる…というお話。



「型式や品種の表示はしっかりとしておけ」

と仕事場ではよく言われます(特に製造業…)。

工程管理や品質管理において「見える化」は重要です。





サツキを買ってきました。
ネットで多く出回っているものですが、ホームセンターで出会いました。
立山の舞。






飛鳥の誉。






紫竜の誉。



サツキも大葉や小葉、巻葉など色々あるようです。
ただ、葉を見ただけではさすがに分かりません。
花が咲けばわかるよ、と言いますが品種も数百数千ありますから簡単に特定できるものではないですね。

古花である大盃にも変種として珍山や角葉珍山がありますが、花の違いはほとんどありません。




花が咲いたけど、これなんだっけ?とならないように…。




みなさん、品種の札は大切にしましょうね。



では、また。




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2020年11月26日木曜日

香丁木の根伏せ

こんにちは、盆栽なんごくです。 



根伏せで素材を作ろうというお話。



夏からずいぶん成長しました。

根っこの部分を確かめてみようと思います。





なんだか普通の挿し木と変わらないような気がします…。
どうせやるなら長いものを伏せておいたほうが良かったですね。

先端を長く地表に出したものは枯れてしまいました。

これは先端だけを出しておいたもの。
地中に埋めておいた部分が短すぎたようです。




こちらも似たような感じ。
幹のように太くなっている部分が根っこです。
その先端から発芽したという訳です。
どうせやるなら長いものを使った方が良いですね。




ともあれ、素材が2つ出来ました。
ヤゴ芽の吹くものは大抵根伏せができると言われています。
太りの遅い長寿梅などは太い根を伏せて生産しているところが多いようです。
畑で根を伸ばして、太くなったころを切り分けて伏せるんですね。


ズミ、サルスベリ、サンザシ、フジザクラなど根伏せできる樹種をお持ちでしたらお試しあれ。




では、また。





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2020年11月25日水曜日

サザンカが咲き始めました

こんにちは、盆栽なんごくです。





サザンカのお話。


といっても盆栽ではなく、庭の生垣です。



蕾が膨らんでくるころが風情があってイイですね。


生垣なので枝を取ってくれば挿し木し放題なんですが、今までやったことはありません…。
あまり身近にあり過ぎると新鮮味がないんでしょうか?


挿し木して椿を接ぐという考えもありますねぇ。


このサザンカは八重咲です。
個人的には侘助椿のような一重咲きが好みです。

八重咲は賑やか過ぎる感じがします。

そのあたりは人それぞれ好みがあるでしょうね。




それよりこのサザンカに椿を接げば良いのでは?
一重咲きの椿を数種類接ぐと楽しそう…。


そんな妄想をしていると壮大な計画になってきそうなので程々にしておきます。


数年後には一本ずつ違う品種の椿に変わってるかもしれません…。






 では、また。







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2020年11月24日火曜日

実生3年のザル入り黒松

こんにちは、盆栽なんごくです。 



先日に続き、また実生した樹の話です。


といっても発芽したばかりではなく、
3年目の黒松


1年目を1年生と数えるのでこの黒松は
3年生になります

25cmくらいのザルに入ってます。

6月ごろに犠牲枝を半分くらい落として
そこから足元に芽が吹いてきました。




ただ、このままにしておくと先端に力が集中
してしまうので、エネルギーを分散するために
葉抜きを行いました。
さらに不要な枝も落としてます。

犠牲枝として残しても良かったのですが、
あまり太くなりすぎると抜き跡の傷が
大きくなるので2本だけ残してあとは剪定


秋は太る季節なんですけど、
ザル入り黒松は太りが遅いような…。



同じ3年生を12cmポットに入れているやつも
ありますがそちらの方が太りが良いような気がします…。

秋に根が伸びるスペースがあるかどうかの
差だと思います(仮説・・・)。





ミニ黒松へ近づいているでしょうか。

犠牲枝は来年も伸ばしてみようと思案中。

芽のあるところがどれだけ生長するかで決めようと思います。

全部切っていきなり小さくするのは危険です

地上部と根のバランスが崩れて枯れる可能性が高くなります

ご注意ください。



すぐに形にしたい気持ちも分かります


私も早く結果が見たい人間ですから。笑


落ち着いて、落ち着いて…。


盆栽は1年ずつしか進みません。


時間をかけて作るのは愛好家の得意技です


*ザル植えも、もとは愛好家の発案ですよ。
(静岡の方です)


ゆっくり少しずつ小さくしていきましょう






 では、また。




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2020年11月23日月曜日

椿の種が発芽しました

こんにちは、盆栽なんごくです。 




「実生はやめられない」というお話。


ツバキの実生をご紹介しましょう。







先日様子を見てみると何やらひょっこり顔を出しています。



これはひょっとして実生成功か?と鉢底には根らしきものを発見。


どうやら発芽してくれたようです。

土にそのまま播くやり方とミズゴケに入れる「ミズゴケ実生」なるものがあるようですね。

今回はそのままやってしまいましたが、ミズゴケでは根に曲を入れたりできるようです。



ツバキやサザンカは種の栄養分が必要なので種を取らずにそのままにしておきます。
直根は一本の強い根が伸びますが、途中で切ればそこから枝分かれが出来ます。ずーっと伸ばしておけば根だけで面白い曲が出来るという訳ですね。



根を少しだけ切って鉢上げ。
種の部分は地表に出しておきましたが、このやり方は何の意味があるのでしょうか??
ドングリの実生でも同じようなやり方を見たことがあります。

見よう見まねということで…。




3鉢の新しい仲間です。春からの楽しみがまた一つ増えてしましました。

実に楽しい。



これだから実生は止められないんです。。。




では、また。

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2020年11月22日日曜日

取り木用黒松の葉抜き

こんにちは、盆栽なんごくです。 




黒松の葉抜きです。




上部は伸びっぱなしですが、このままだとフトコロ(枝元)に芽が吹いてきません。

黒松は上へ上へと伸びる力が強いので放っておくと下枝や弱い芽は枯れてしまいます。




将来は枝元にある小さな芽を使って作ります。
これらを弱らせないために上部の葉抜きをするというわけです。




フトコロの必要な部分と芽先の部分だけを残して全部抜きます。
もったいないようですが思い切りやりましょう。
先端の葉が少なくなりましたが、黒松は数本葉を残していれば水を吸い上げるので少なくても十分です。


こういった場合の葉抜きはハサミを使うと手間がかかります…。手で葉を束ねて掴んでどんどん抜きましょう。




小さな素材ですが抜いた量は結構ありますね。
このくらいスカスカにしても大丈夫です。

ただ、必ず秋の後半から早春にかけて行います。

適期を守ってやりましょう。




ちなみに、取り木部分の発根は…。
さすがに何も出ていませんね。

発根は春になってからでしょうか。


来年の梅雨頃まで待ってみましょう。





 では、また。






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2020年11月20日金曜日

ようやく紅葉が始まる

こんにちは、盆栽なんごくです。 





九州南部も紅葉が始まりました。

山の色付きではなく盆栽の話です…。



山間部ではすでにきれいな紅葉が見られますが、我が家の色付きは始まったばかり。



聞くところによると気温8度あたりで紅葉が始まるようです。

たしかに先週は寒かったですね。今週は夏日になってますが…。



そろそろ11月も後半ですら少しくらい色付いてもらわないと季節感が出ないですね。


なんでも展示会に間に合わせるために冷蔵庫で盆栽を管理する方法があるとか。
夜だけ室温5℃くらいの野菜室に入れておくと紅葉の時期を調整できるみたいです。


ちょっと実験してみると面白いかもしれませんね。




では、また。


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2020年11月17日火曜日

伊勢ナデシコ咲く

こんにちは、盆栽なんごくです。 



ツバキと一緒に寄せ植えされているナデシコが咲きました。

冬の楽しみであるツバキは実を付けて体力を消耗したため花芽も付かず…。


かわりに鮮やかなナデシコの花が一つだけ。


棚場で一番の注目の的です。




では、また。





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2020年11月14日土曜日

庭木用の苗でも盆栽に仕立てよう

こんにちは、盆栽なんごくです。 



庭木用の苗を盆栽にしようというお話。



盆栽用に苗は小さいうちから針金などで曲が付けられ、盆栽用として育てられます。

しかし、そんな苗が手に入らない時は庭木用に売られている苗木を見つけてみましょう。




こちらはサルスベリの苗木。2017年5月6日と札に書いてありますね。
ホームセンターで見つけました。60cmくらいの大きさでしたが足元に芽が出ていたのでそこでズバッと切って小さくしています。
はたしてここから盆栽になるのでしょうか…。





そして2か月くらいが経ち、いろんなところから芽吹いてきました。
足元からヒコバエが右に出ています。
このヒコバエを活かして双幹樹形にしていこうという算段です。





同年9月ごろ。少しずつ双幹樹形らしきものが見えてきました。
サルスベリは二芽残しの剪定を行うとすぐに葉元から芽吹いてきます。夏の間に2回~3回ほど繰り返すとこのように葉が茂ってきます。





翌年4月。植替えをして本鉢に入っていますね。写真では裏表が逆になっていますが…。
この年も伸びては切りを繰り返していきます。




8月頃には枝も太ってきたので針金で枝を振り分けます。同時に芯となる枝を立てていますね。
花が見たい場合は剪定せずに新梢を伸ばした方が良いでしょうサルスベリは新梢の先に花を付けるのでこまめに剪定すると花姿は見られません



さらに翌年の夏です。振り分けた枝を2芽に整理して頭をふんわりと作ると優しい感じの樹になりました。

このように庭木用の苗でも大きく切り戻して作れば少しずつ盆栽らしくなってきます




最初はこのような姿だったことを考えれば、2年でずいぶん変わりますね。

成長の早い樹は特に仕上がりが早いので楽しいものです。

足元に曲があったり芽当たりがあるものを探してみましょう。



園芸店やホームセンターに掘り出し物があるかもしれませんよ




では、また。


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