2021年2月27日土曜日

植替え(カエデ)

こんにちは、盆栽なんごくです。 



植替えであります。


根の状態を見る良い機会です。

そして何よりも楽しい時間だったりします。



トウカエデを植え替え。
プラポットに入れて2年ほど経ちます。




モミジやカエデは樹勢も強いので一年ごとに植え替えても良いかもしれません。
頻繁に植え替えると立ち上がりが発達して土台が大きくなります。
ポットの形に根鉢が…。鉢表面の土はあまり使われていないようですね。



この樹は安価な素材でした。根っこもご覧の通り良い見本とは言えません…。隙間が空いているところを埋めたい場合は根接ぎを施すという選択肢もあります。


根接ぎに使える実生苗を持っていないので、仕方なくこのまま駄温鉢へ。
ポットよりは水はけも通気性も良くなるでしょう。
ついでに少し剪定もしておきました。
せっかく出来た枝を切るのはもったいない気がしますが、小枝を増やしてばかりだと「野暮」になってしまいます。伸びては切りを繰り返して「粋」を目指しましょう。

カエデは葉刈りを繰り返せば細かい枝がたくさん出来ます。しかし、二又に剪定してくと案外少なくなるものです。さらに節間の短い部分だけを残せばもっと少なくなります。

納得のいく枝づくりが難しいところが雑木の面白さかもしれませんね。



ついでにこちらの寄せ植えも植替えです。
去年(一昨年?)に挿し木苗を寄せたもの。
完全にくっついているわけではありませんが、あと2年くらいで癒着しそうです。

盆栽を作るのはまず土台から。

上の枝ぶりはあとで多少作り直しが出来ます。
枝は伸ばしっぱなしにします。

まず優先するのは土台作りですね。


春からの成長が楽しみになります!


では、また。







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2021年2月25日木曜日

サツキ(鶴翁)の鉢上げ

こんにちは、盆栽なんごくです。 



サツキの鉢上げです。


花壇に入れていた鶴翁を掘り上げてみました。


挿し木3年目です。地植えしていたのは1年だけですので鉢で培養した場合とあまり変わらないと思います。


地植えするのであれば最低3年くらいは時間が欲しいですね。

鶴翁はミヤマキリシマ系なので成長も少し遅めかと。




掘り上げて根上がりを作りたかったのですが、意外と根元がカチカチに固まっていました。このまま根上がりに仕立てると肩を張ったような形になってしまいます。

色々考えた挙句、ポットに入れて管理しようということに。
ただの鉢上げになってしまいました。

成長を最優先にしたいので花芽は近いうちに取っておきましょう。

花を咲かせるのは体力を使います。

蕾を取って切り込めば芽吹きも早くなり生長の期間を長く取れますね。


4月くらいから肥しをたくさんあげるとします。


では、また。




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2021年2月23日火曜日

モミジに取り木を仕掛けておく

こんにちは、盆栽なんごくです。 



取り木のお話。



ヤマモミジであればどこでも取り木を掛けられますが、こちらは「桂モミジ」。

過去の経験からすると桂モミジは取り木に向いていません…
発根してもほんのわずかな根が出るだけで、繁殖は主に接ぎ木によるものです。


もともと庭木用ですから根はこんな具合。
畑で作ったモミジに見られる太い走り根です。
ただ、これは台木のヤマモミジ(もしくはイロハモミジ)の根ですね。


取り木を仕掛けるのはたぶん台木であろう部分です。
ここからであれば発根するのではないかと。
9cmポットで覆って用土をいれます。


発根したら今度は普通種のモミジを接いでみましょう。
桂モミジは新芽がキレイでいいのですが節が伸びで作りづらい品種です
大品ならまだしも小品はキビシイかもしれません。

せっかくの桂モミジなのですが、台木に取り木を掛けてさらにヤマモミジを接ぐという本末転倒なお話です…。



品種モノはこうして台木部分で取り木すれば腰を低くすることができます。

園芸店などで出回っているものでも接ぎ口をなるべく目立たないように仕立てることが可能です




梅雨頃には発根しているでしょうか⁈




期待して待ちましょう。



では、また。








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2021年2月21日日曜日

根上がり黒松の植え替え

こんにちは、盆栽なんごくです。 



今日は根上がり黒松の植え替えです。


細長いビニル袋に入っていた黒松をポットに入れました。
すでに根が動き始めていましたね。

この黒松は昨年に根上がり仕立てにしようと創作したものです。




こんな黒松の実生苗から始まります(2020年3月)。



どこぞの生産者で作られたものでしょう。
こういう黒松は八方根張りを作るための軸切り挿し芽などはしていませんね。

畑の土に植えられておりヒョロッとした直根が伸びています。ここから根張りの良い小品を作るのはなかなか難しいかと。

ただ、この直根を活かして根上がり仕立てなら持ってこいの素材です。


生産者も毎年何百何千粒という種を播くのですから軸切りという作業は酷な話です(笑)。

以前、関西の生産者を訪れたときは、「軸切りなんぞやってられん…」とおっしゃっておられました。


実生からじっくり作るのは愛好家ならではの仕事でもあります。






というわけでこんな袋を用意。
ネギなどを出荷する時に使うビニル袋です。
劣化が心配でしたが、日光に当てても水やりしても一年くらいはもちます。


その中に黒松を投入して準備完了です。
長さは40cm弱。
果たして根がどれほど伸びるだろうかと心配していましたが、春には白い根が走り、夏までには底に到達していました。黒松は深根性なので根が良く伸びますね。

できれば袋は光を通さないものが良いでしょう。この状態だと光が入るため内側に苔が生ええきます。


根は一気に全部出さずに徐々に露出していくようにしましょう。
夏に袋を10cmくらい切って、秋から冬にまた10cmくらい切るという感じです。

用土を失った所のチリ根は次第に枯れて用土につながっている根だけが太ってきます。

今後の成長が楽しみですね。




では、また。





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2021年2月14日日曜日

接ぎます!接ぎます!(黒松、五葉松、梅)

こんにちは、盆栽なんごくです。 



飛びます!飛びます!


ではなく、接ぎます!であります。





用意したるは黒松「瑞宝」。

芽吹きが良く葉も太く、何よりも皮荒れが早いという品種。
こんなに良い条件を満たしているのになぜかあまり出回りませんね。
寿や千寿丸の方が人気なのでしょうか。
たしかに千寿丸はミニ盆栽にはよさそうな気がします。

それ以上いらん!というくらい芽吹きが良いですね。


千寿丸も接ごうと思ったのですが、適当な枝が出ておらず今回は瑞宝にしました。



軸が太く出るので2年生の苗では太さが足りないものも出てきます。

本当は限りなく根元に接いだ方が良いみたいです。瑞宝と普通の黒松では皮性が違いますから、接いだ部分から根張りまでの距離が短い方がよいでしょう。





続きまして瑞祥。


かなり細い穂木を接ぎます。
黒松の2年生苗に腹接ぎしています。
元接ぎ、腹接ぎをやりましたが天接ぎはやりませんでした。
やり方がよく分からない…。

黒松の葉を切ってから接ぐんですかね…?

どのみち成長したら取り木することになるので、この際どこに接いでも良かろうということで。






今度は梅。
品種は米良です。



去年一本だけ実生苗が出来たので元接ぎしてみました。

黒松や五葉松と違って幹が固く、簡単に刃が入りません。
穂木を削るのもかなり力を使いました。



接ぎ木テープでグルグル巻き。上手くいけばテープを破って新芽が飛び出してくるはずです。

接ぎ木は数打てば当たりますが、今年の出来はどうなるでしょうか⁉





では、また。








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2021年2月12日金曜日

新芽が光るころ

こんにちは、盆栽なんごくです。 



春は枝先が光りだすという話。


植替えのタイミングとして、「新芽が光りだす頃」という言葉があります。


実際に「光る新芽」を」見た人はいないでしょうが…。

「芽が大きくなり何となく騒めき始めたころ」という意味でしょうね。
この土佐水木は伸び放題ですが花が見たかったもので、夏以降の剪定をしてません。おかげで花芽が大きく膨らんできました。

久々に黄色い花が見られそうです。





こちらはコマユミ。
光出すどころか気付けば新芽が伸びてます。だいぶ早すぎるような…。


なんだか毎年のように動きが早やくなっているような気がします。

ヒメシャラも少し光ってますね。



こちらは光るどころか一ヶ月も早く咲いたツツジ。
まだ霜焼けの葉が緑になる前に咲いてしまいました。

植物がせっかちだとこっちも焦ってしまいますね。
植替えで忙しくなる季節の到来です。


みなさんも「光るタイミング」を逃さないように!



 では、また。


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2021年2月10日水曜日

今年の接ぎ木は九重五葉松からスタート

こんにちは、盆栽なんごくです。 



早春は接ぎ木の季節。


まだ寒い時期ですが盆栽人は寒い時に休んではイケナイのです


去年、九重五葉松の種木を入手したのでそれを使って接ぎ木です。




まずは実生2年生(3年生かな?)の黒松を用意。
五葉松を接ぐのですから五葉松の台木が一番良いですが、五葉松が手に入りません…
とくに実生5年生くらいの台木は自分で実生しないと市場にあまり出回りませんね。

買ってもいいのですが、高い…。



九重の枝を用意します。
活きの良いヤツを選びましょう。
穂木の根元をカッターやナイフでカット。
反対側も同じようにカットしておきます。

真ん中にある白い部分が木質部、緑色に見えるところが形成層です
形成層にカルスが発生して台木とつながるわけですね



台木の根元に一刀入れます。
浅すぎないように気を付けましょう。




台木にも形成層が見えるので穂木の形成層と合わせるようにします
台木が太い場合は右か左のどちらかに寄せて挟むことになります。



接ぎ木テープでぐるぐる巻き。
テープはニューメデールを使っています。伸縮性があり便利です。かなり伸びるので一巻きを使うのに一生かかるのではないかと思うほど経済的なアイデア商品です。
台木を抑制するため、根を切ったり新芽を切ったりすることもあるようですが、今年はこのまま行ってみましょう。

樹勢が強い方がカルスの形成も早いはずです。

正解かどうかは5月頃に樹が教えてくれます




ビニル袋を被せて終わり。
袋の代わりに穂木の葉を接ぎ木テープで覆うやり方もあります。
ビニル袋でも接ぎ木テープで覆う方法でも成功率は変わらないような気がします。

以前は穂木にミズゴケを巻いていたのですが、水分が多すぎて穂木が腐ってしまうことがありました。ある程度の水分は必要ですがべちゃべちゃな状態が続くのは良くないかと。



接ぎ木は様々は書籍に載っており、一様に「接いだ後の管理が大切」と述べています。

刺激を与えすぎないこと、動かし過ぎないこと、半日陰で管理の事、云々…。


成功率を上げるにはやはり数をこなして、自分なりの方法を見つけることですね。


まずは実践してみましょう!



では、また。





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2021年2月7日日曜日

梅ちゃん3種

こんにちは、盆栽なんごくです。 



梅ちゃん3品種が咲いてます。



こちらは米良。
一重小輪の盆栽向けの品種として有名ですね。

ここ数日のポカポカ陽気の間にいつの間にか咲き乱れてました。
小さくて可憐な花です。

梅も葉刈りをして枝づくりが可能ですが、あまり枝を混ませすぎると花芽が付きにくいと言われます。

植替えの間隔を短くして根を走らせるという方が花付きが良いようです
交差する枝がビュンと伸びている方がウメらしいですね。




長谷川寒紅(左)と緋梅(右)。

緋梅も盆栽向けとして有名な品種。
ただ樹勢が弱いのが難点です。
この樹も枝枯れがひどくてこの一本の枝しか残ってません…。


枝元に葉芽があるのでここから萌芽する芽に期待しましょう。





一方、寒紅の花はしおれてました。早めに摘み取るとしましょう。
咲かせすぎると樹も体力を消耗します


この樹も葉芽が多くみられるので春から元気になってくれると思います。
剪定して吹かせなおしての繰り返しです。
そのため樹形の維持は難しいですが、それが梅盆栽の楽しみでもありますね。





では、また。




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