物事の成就には時間がかかるというお話。
仕事場に新人君がいましてね。
新人君と言っても入って1年近くたつのですが、仕事が遅く何とも不器用。
ハサミやカッターの使い方も知らない。
とにかく何も知らない…。
TVゲームだけは分るらしい。
この子は高校卒業するまでに一体何を学んで生きてきたのだろうかと不思議に思う。
そんな新人君に仕事を教えるのですが、教えた人はことごとく「もう無理」と悲鳴をあげる。みんな口をそろえてもう嫌だと言う。それほど覚えが悪い…。
巡り巡ってそんな彼が私のもとへ預けられ、今度は私が教育係ということに。
たしかに覚えも悪けりゃ、行動も遅い…。
そんなことも分からんのか!と言いたくなるが、よく思えばこの考えはちょっとおかしい。
自分だって今の仕事を覚えるのに何年もかかっている。
それを高卒の新人君がいきなり出来るわけがない。
教えるには段階を踏んで一歩ずつやらんといかん。
教育には「待つ」ことが必要らしい。
相手が腹の底で理解できるまで辛抱して待たねばならん。
一つ理解できて初めて次に進める。
言わずとも覚えの良いヤツは放っておいても勝手に育つ。
ただ、出来の悪いヤツは時間がかかる。
桃栗三年柿八年という言葉もある。
物事には時間が掛かる。
待たされる方も修行の身である。
「桃栗三年柿八年、達磨は九年、俺は一生」
新人君よ、待ってるぞ。
では、また。
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